愛の画家、シャガール

シャガールの絵やリトグラフを見ていると、何となく心がポカポカしてくる人が多いと聞きます。
一人の女性を生涯愛し続けた、彼の一途な心が、作品から滲み出て発散され、鑑賞する人の心を温めるからかもしれません。
マルク・シャガールは1987年に、当時の帝政ロシアで生まれたユダヤ系ロシア人です。
この時代のユダヤ人には、迫害という陰鬱な重い空気に付きまとわれていました。
微笑ましい作風とは異なり、彼は人付き合いを好まない、懐疑的な性格であったといわれます。
そんな彼が描いた、愛の絵画である「誕生日」や「ロバの横顔の中のカップル」、「愛しのベラ」他のベラとのシーンを描いた絵画は一目見ただけで、無邪気でくったくのない愛が飛び込んで来ます。
シャガールに「ユダヤ教のミューズ」と讃えられた妻ベガは相当な美貌の持ち主で、ロシアの裕福な家庭に生まれた、お嬢様でした。
それゆえに、洗練された生活スタイルや趣味のよさでも、夫を魅了し続けたチャーミングな女性だったに違いありません。
ベガが存在していなければ、私の作品は生まれなかったと、画家は自伝で述べています。

最近のブログ記事

カテゴリ