妻と祖国を愛した画家シャガール

シャガールと呼ばれる画家は、本名をマルク・シャガールと言い、その美しくどこか神秘的な色彩とスケールの大きなタッチの絵は、皆が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
有名作に、「エッフェル塔と新婚夫婦」などがありますが、そこには生命力と愛が力強く描かれています。
また彼は、美術館や大聖堂、大学などの公共空間を飾るモニュメントなども手がけています。
彼はユダヤ系の画家です。
ナチス・ドイツの迫害から逃れようと、住み慣れたフランスを出て、アメリカへと亡命します。
しかし残酷なことに、彼の最愛の妻が急死します。
また、彼の故郷であるヴィテブスクも、ナチス・ドイツ軍によって滅びます。
彼は大切なものを二つ失うことになり、その悲しみや喪失感、またそんな中でも力強く生きようとする思いなどが、彼の作品から感じることができます。
妻への一途な愛、そして結婚や恋人などをテーマに描かれた作品も多く、そんなシャガールは、「愛の画家」とも呼ばれるのです。
妻を愛し、祖国を愛した素晴らしい画家は、いつの時代も多くの美術ファンを魅了して止みません。

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