シャガールのような青い夜

ポップスの歌の歌詞ではありませんが、シャガールのもっとも印象的な絵画は、青を基調とした絵画です。
まるで青い空に浮かんでいるかのような「燭台を持つ天使」は、色彩がとても魅力的で、何時間でも観ていて飽きない魅力があります。
シャガールは、1887年7月7日、ロシアの小さな村で、ユダヤ人として生をうけました。
ユダヤ人として生をうけたことで、第一次大戦、第二次大戦中、多くの辛酸をなめ、多くの苦悩を味わったのが彼の人生です。
アメリカ亡命中に失くした妻を、彼は97歳で亡くなるまでずっと愛し続けたました。
そのためか、亡命をしたアメリカからパリに戻ってからは、青が印象的な絵画を多く描き、人間への愛と悲しみを芸術へと昇華しました。
シャガールの青い絵が、こんなにも魅力的に見えるのは、そこに人間の生と死、愛と悲しみなどが、一個の絵画として凝縮しているように見えます。
彼の絵に魅せられている人は、彼の絵に自分の人生を投影しているかのもしれません。

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